オーストラリア、ニューサウスウェールズ州の誇る世界遺産のブルーマウンテンズ国立公園の絶景
シドニーの郊外にあるユネスコ世界遺産ブルーマウンテンズ国立公園(Blue Mountains National Park)。海抜1,215m、11,400平方kmにも及ぶこの国立公園の絶景はシドニーを訪れる観光客に大人気スポット。その訳は？
- エコーポイントで大声を出してみよう！
- スリーシスターズは美しい三人姉妹。悲しそうに見えるのはなぜ？
- シニック・ワールドで息を呑む！
- ジェノラン・ケイブスで神秘の世界に浸ろう！
ブルーマウンテンズ国立公園は日にちが許せば、絶対行ってほしい観光スポット。時間のない方にはシドニーからの半日ツアーもあります。ブルーマウンテンズの魅力満載のスポットの情報とブルーマウンテンズへの行き方をお教えします。ツアーに乗ると簡単ですが、個人で行動するのもまたブルーマウンテンズの違う魅力の発見につながりますよ。
Contents
エコー・ポイント
スリーシスターズとブルーマウンテンズ国立公園が一望できるエコーポイント展望台
こちらは世界遺産ブルーマウンテンズの最高の眺望が楽しめるエコーポイント。エコー(Echo)というくらいなので大声で叫べばこだまが返ってくるということらしいです。ちなみに日本語の「ヤッホー！」のかわりに英語では「クーイー！(coo-eeまたはcooie」といいます。意味自体は「ハロー!」と同じらしいですが。
勇気のある人は、エコーポイントで「クーイー！」と大声で言ってみましょう！こだまが返ってくるかもしれません。私自身は大声を出す勇気がなかったので試したことはありません（汗）。
エコーポイントにはビジター・インフォメーション・センターがあり、ここではちょっとしたお土産や絵葉書などを買うことができます。また、ツアーでお越しじゃない場合は、こちらでマップを手に入れたり、フレンドリーなスタッフに次に行きたいスポットへの行き方を聞くこともできます。
また、大きな窓を通してのここからのブルーマウンテンズの眺めもなかなかです。窓ガラス越しに餌付けされたロゼラ(Rosella)という種類のカラフルな鳥がたくさん餌を食べにやってくるのも見られます。残念ながら手から食べさせることはできませんが・・・。
エコーポイント・ビジターセンターでは、色のきれいな野生のロゼラを間近で見ることができます。
スリーシスターズ・タッチ
観光客に人気のスリーシスターズ・タッチ。スリル満点！（bluemountainsaustralia.comより）
ブルーマウンテンズはもともと太古の昔から原住民アボリジニの聖地で、スリーシスターズという名前はアボリジニの伝説から取られたもの。幾つかの違うストーリーがありますが、その一つをご紹介します。
昔、ブルーマウンテンズにカトゥーンバ族の美しい三姉妹が住んでいました。三人の娘達は隣村のネピアン族の三兄弟と恋に落ちました。でもカトゥーンバ族の掟では他部族との結婚は許されません。怒った三兄弟はカトゥーンバ族に戦いを挑み、部族同士の戦いに発展してしまいます。
カトゥーンバ族の長老は戦いの間に三姉妹がさらわれないようにと魔術で3人を大きな岩に変えてしまいます。ところが魔術を解ける唯一の人物である長老は戦いのさなかに亡くなり、三姉妹は今でも魔術が解けるのを待って、悲しみをたたえた岩の姿のまま佇んでいます。
どのストーリにしても、この三姉妹は悲劇のヒロイン。そう聞いてみるととても悲しい姿をしているように見えてきます。
このスリーシスターズ・タッチは三姉妹、メヒニ、ウィムラー、グンネドゥのうち一番手前のメヒニに橋をかけているのでメヒニに触ることができます。エコーポイントから歩いて行けるので、是非岩に触ってメヒニを慰めてあげましょう。
シニック・ワールド
シニック・ワールドはブルーマウンテンズの最大のアトラクション。シドニーからこのシニック・ワールドを中心にしたツアーがたくさんあります。それもそのはず、ここには4つの大きなアトラクションが用意されていて、息を呑むほどの感動が待っています。
シニック・レイルウェイ
昔は石炭を運んでいたこのレイルウェイ、現在は観光用に改造されて毎日多くのお客さんを運んでいます。52度の急勾配をあっという間に登るジェットコースターのようなトロッコ電車。怖がりの人のために、なんと座席の角度を変えて勾配を44度まで緩めることができるという優しい配慮が！座席の角度を変えるボタンは各椅子の横に付いています。そしてもっと怖い思いをしたい人には64度まで上げることもできるのです。あなたはどちらのタイプ？
急勾配をぐんぐん登るシニック・レイルウェイ
シニック・ケーブルウェイ
この南半球最大の84人乗りロープウェーはジャミソン渓谷の底から頂上までの急勾配を510メートルをゆっくり往復しています。高度が上がるにつれて目の前に広がる景色にため息・・・。
南半球最大のロープウェイ！(scenicworld.com.auより)
シニック・スカイウェイ
このスカイウェイはなんとガラスの床！下を見下ろすと森林が緑のカーペットのようです。世界遺産を高度270メートルから眺めるスリルを味わってください。
空中遊泳をしてる気分のスカイウェイ!（scenicworld.com.auより)
シニック・ウォークウェイ
最後にこちらは2.4キロに渡るジュラシックパークのような森林を散策することができます。10分、30分、50分と足と気力に合わせてコースが選べます。特に雨の日の散策は鳥の鳴き声や雨音で雰囲気抜群でおすすめです。
ウォークウェイの途中には昔の石炭鉱山だった頃の歴史を語るものを見ることができます。
ジェノラン・ケイブス
中はひんやりとしていて、神秘的なジェノラン・ケイブス
ジェノラン・ケイブスのジェノランとは原住民アボリジニの言葉で「高い山」の意味。中は3億4千万年という気の遠くなる年数をかけて大自然が作った鍾乳洞で、その昔アボリジニの人々がここの地下水に病人をつけて治癒を願ったとされる神聖な場所です。
中は意外に広く、深く、今でも毎年新しい鍾乳洞が見つけられて全体像はまだ把握されていません。
ブルーマウンテンへの行き方２通りのメリット・デメリット
ブルーマウンテンへ行くには車以外では2通りのチョイスがあります。
１．ツアーに乗る
各旅行会社、観光代理店から日本語ガイド付きのツアーがたくさん出ています。
- デメリット
- 自由に動けない。
- 現地に着いて、ここをもっと見たいと思っても滞在時間が決められている。
- メリット
- 見たい所によってツアーを選べる。
- 時間のない方には半日のツアーもある。
- バスの時間やルートを気にしなくていい。
- 電車やバスのチケットを買う心配もない。
- 日本語ガイド付きのツアーなら説明が日本語で聞ける（これは大きいかも）。
ツアーの魅力は何と言ってもお手軽に、安心して、効率よく観光地を回ることができることですね。
２．電車で行って現地でバスで周る。
電車で行くならシドニーのセントラル・ステーションまで行き、そこからカトゥーンバ(Katoomba)行き、またはリスゴゥ(Lithgow)行きに乗って2時間、カトゥーンバ駅でおります。
そこからは観光スポットを回る周遊バスに乗ります。このバスは各観光スポットを回っていて、乗り降り自由。目指す見どころで降りて観光できます。バス会社は2つあって、一つは2階建てのブルーマウンテンズ・エクスプローラーバス、もう一つはもう少し格安のブルーマウンテンズ・トローリーツアーズ。
それぞれのお値段や条件、運行時間をしっかり確認の上、どちらの会社を使うか決めましょう。
ブルーマウンテンズ・エクスプローラーバスの方は電車の往復チケットとセットになったもの(Blue Mountains Explorer Link)がシドニー市内のサーキュラー・キーやセントラルやタウンホールの駅の窓口で買うことができます。
- デメリット
- 周遊バスルートからは外れているジェノランケイブスに行きたい人には不便。
- チケットを買ったり、バスの時間を気にしたりするのが面倒。
- メリット
- 安くで行ける。
- 気に入った所があればそこでのんびり時間をとることができる。
- 思わぬ発見がある（かも！）
- 自由に予定を立てることができる。
カトゥーンバ駅前のカトゥーンバ・ストリートには色んなお店が並んでいます。ちょっと寄り道してローカルなパブを覗いてみる、とか、通り道のカフェでコーヒーとケーキで休憩とかも楽しいですね。
まとめ
以上、シドニーに来たら是非訪れてほしいブルーマウンテンズの観光スポット紹介及び、ツアーに乗る場合、個人で行く場合のメリット・デメリットをまとめました。
- エコーポイントはブルーマウンテンズの最高の眺望を一望できる。
- スリーシスターズは悲しい伝説の三姉妹。
- シニック・ワールドでは息を呑むシーンが満載。
- ジェノラン・ケイブスは3億4千年の歴史と神秘の世界。
- シドニーからの行き方。安心のツアー派と冒険の自由旅派、あなたはどっち？
実はブルーマウンテンズは山歩きやハイキング好きにはたまらない場所。たくさんのブッシュ・ウォーキングのコースが有り、崖っぷちを歩いたり、800段の急な石段を降りてブルーマウンテンズの谷底を歩いたり、滝を見に行ったりするコースもあります。ハイキングの好きな方はぜひブルーマウンテンズへ。
最後にひとこと。温暖なシドニーの気候とは違って、ブルーマウンテンズは夏でも寒いことがあります。是非暖かい上着、ジャケットなどをご用意ください。