オーストラリアにはカンガルーのお肉やクロコダイルのお肉なども売られてはいますが、日本でいう馬肉や鯨肉のように特殊なもので日常的には食べられていません（当たり前といえば、当たり前かもしれませんが）。
ラム（Lamb＝羊肉)はよく食べられています。オーストラリア人は大好きですが、日本人は「まずい！」と「おいしい！」の二つに意見が分かれます。このラム肉も、オーストラリア人にとってなくてはならないというほどではありません。では、オーストラリアの人たちにはどんな食べ物が人気なんでしょう？
今回はオーストラリア人の大好きな下の3つについて書いてみます。
- ソーセージ・シズルス(Sausage Sizzles)
- ウィート・ビックス(Wheat Bix)
- リクリス(Licorice)
名前を聞いただけでは、ピンときませんよね。それでは詳しく説明していきます。
なんてったってソーセージ・シズルス
ソーセージ・シズルスというのはソーセージをバーベキューで焼いて細長いパン、または食パンに挟んで食べる屋外食です。
Sizzleはジュージューッと音を立てて焼けている、という意味。まさにその通りの焼きたてソーセージ
こういう形が一般的 $2.00（約180円）くらいです
上の写真のように、焼いたオニオンを載せるかどうか、ソースはトマトソース（ケチャップのこと）かバーベキューソースを無料で選ぶことができます。
どこで食べられる？誰が作ってる？
さて、それではこのオーストラリアで人気の食べ物、ソーセージ・シズルスはどこで食べられるのでしょう。
- 選挙は地元の小学校などが投票所になるので、ファンド・レイジング（小学校の設備運営などのためにお金を集めること）のために父兄達がボランティアでソーセージを焼いて頑張っています。
- 大きなお店の前には週末は必ずテントのソーセージ・シズルスの出店が出ます。こちらはボーイ・スカウトやサッカー・チームやいろんなクラブのファンド・レイジング。子供達も親と一緒にボランティアをお手伝い。
- 市や町が主催している催し物、お祭りなどでは無料で配られることも多いので大人気。食いしん坊の人は何度でも並びます。
公園でのフェスティバル。手前にある2台のバーベキューグリルでソーセージを焼いています。
オーストラリアでは人の集まる所、ソーセージ・シズルは欠かせません。
何はともあれウィート・ビックス
こちらがウィート・ビックス。オーストラリアの朝食の代表的なものです。
あまりおいしそうではない、そのままのウィート・ビックス
オーストラリアの人たちに人気の朝ごはんにWeet-Bixがあります。上の写真のようなパサパサかさかさの「牛の餌」にしか見えないような食べ物、確かにおいしそうには見えませんが、お味はどうなのでしょう。
- Weet Bixは実は商標名で他のいろんな名前で出ている模倣品もある
- スーパーのシリアル売り場で、ものすごい種類のコーンフレークやら朝食用のシリアルが並ぶ中、圧倒的人気を誇るのがこのWeet-Bix
- それ自体に味はないが、お好みでバナナをのせたり、サルタナと呼ばれる干しぶどうを乗せて、牛乳をかけ、サクサクと崩して食べる
- ゆっくりたべていると、すぐに牛乳を吸ってドロドロ状態になる
- 主要原材料は全粒粉（小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にしたもので、通常の小麦粉と比べると約3倍もの食物繊維や鉄分がはいっていて、ビタミンB1の含有量も高い）
- とにかく糖分ゼロ、繊維質たっぷりの健康的な朝食
ウィート・ビックスそのものはおいしいとはいえないようですが、あっさりとしているので、ミルクやどんなトッピングにも合うのでしょう。他のところでたっぷり糖分やカロリーをとるオーストラリア人には健康的に１日を始めるための朝食のようです。
ミルクやバナナを加えるとこんなにおいしそうになりました！お好みでハチミツなど加えるとさらに食べやすいです。
ちょっと変わってリコリス
リコリスーこれは直径5センチくらいに巻いたもので適当にちぎりながら食べます
まずその真っ黒な見かけにびっくり！食べてみた感想は「まるで車のタイヤの切れ端を噛んでるみたい・・・」。リコリスの大好きなオージーの友達には信じてもらえなかった私の正直な感想でした。はっきり言って、「まずい！」。このリコリスをまとめると…
- 甘草の根からできていて体にいい
- わざわざ真っ黒に着色してある（食品着色料のカーボン・ブラックという炭素の黒色）
- 触感はグミを固くしたような、というか固いゴムを噛んでるようなかみごたえ
- オーストラリアだけでなく北米やヨーロッパで昔から食べられていた
- ヨーロッパでは塩化アンモニウムで味付けされたアンモニアの匂いのするものが好まれる
- いろんな形のものがある
- イチゴやチェリーのフレーバーを添加して真っ赤に色づけされたものもある
- 見た目もタイヤなら味もタイヤっぽい（個人の感想）
日本人には見たこともないような不思議なお菓子ですが、オーストラリアでは大人も子供も大好き。オーストラリアに来たらみなさんにも話のネタにぜひ試して欲しい一品です。
まとめ
オーストラリアの人々に人気の食べ物をご紹介しました。これらがなくてはオーストラリア人の生活は始まりません。まずいか、おいしいかを決めるためにはぜひ食べてみてください。
- ソーセージ・シズルス ー 野外で、しかも安くて大勢の人の空腹を満たせる。そして、おいしい！オーストラリアのイベントはこれなしでは成り立たない。
- ウィート・ビックス ー 誰の手も煩わさず、子供でも健康的な朝食があっという間に作れる。それが人気の秘密かも！
- リクリス ー 味も見かけも食欲をそそらないが、なぜかオーストラリア人の好きな味・・・らしい。
オーストラリアではとにかく手軽におなかを満たせて、栄養を補給できるものが人気です。日本人にとっての納豆や漬物や梅干しのように、やっぱり食べなれたものが一番なんですね。
この記事には続編があるので、そちらもどうぞ。
オーストラリアの人たちに人気の食べ物はこれ！「まずい」ものが実はおいしい？